[JM:00968] Re: coreutils.info のチェック (第 15 - 26 章)

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2013年 11月 10日 (日) 22:01:00 JST


長南です。

ご意見、ありがとうございます。お示しくださった URL やその原文などを
見て、いろいろ考えました。

西山さんのメールより [JM:00962]
> 
>> 23.1 `chroot'
>> 
>>   chroot の 脚注 (Footnotes)
>> 
>>      ... Also, on Cygwin, anyone can run the `chroot' command,
>>      because the underlying function is non-privileged due to lack of
>>      support in MS-Windows.
>> 
>>      ... また、Cygwin では、どんなユーザでも `chroot'
>>      コマンドを実行できる。内部で呼び出される関数が、MS-Windows では
>>      特権のサポートを欠いており、そのため非特権的だからである。
>> 
>>   一応上のように訳しましたが、"lack of support in MS-Windows" が
>>   わかりません。Windows では、何のサポートを欠いているのでしょう。
>>   また、"in Windowns" は、"is non-privileged" と "lack of support" の
>>   どちらにかかるのでしょう。non-privileged の訳も適当にごまかしています。
> 
> Windows は chroot のような機能はサポートしていないので、
> cygwin でエミュレートしていて、特権の必要な機能にはなって
> いないという話だと思います。

「特権をサポートしていない」ではなく、「chroot 機能/関数をサポートして
いない」と取るのですね。Windows には Unix のような / ディレクトリの
観念がないので、当然ながら、chroot 関数が存在しない。そこで、cygwin は
その代わりに別の関数を使うけれど、その関数は特権に対応していない、
すなわち、特権を要求するものではない。そういうことですか。

なるほど。そう考えれば、意味が通りますね。

  ... また、Cygwin では、どんなユーザでも `chroot' コマンドを実行できる。
  MS-Windows では chroot 関数をサポートしていないため、内部で使用する
  関数が特権を要求しないからである。

前の訳だと、「特権のサポートを欠いており」と「そのため非特権的である」
が同義語反復めいていますから、こちらで (あるいは、そのバリエーションで) 
行こうと思います。

ただ、原文が曖昧と言えば曖昧なので、もう一つ確証が欲しい気もします。

それと、non-privileged を「特権を要求しない」とまで言ってよいかどうか。
privileged は本来「特権を与えられた」という意味ですから。

もっとも、"privileged parking place (専用駐車場、研究社大英和) や
"privileged imformation (特定の人しか知らない情報、部外秘の情報、
英辞郎) という文例もありますから、non-privileged を「特権を必要と
しない」と取ってもよいのかもしれません。固い表現ですが「非特権的」
とするか、あるいは「特権に対応していない」ぐらいにしておいた方が、
無難かもしれませんが。

-- 
長南洋一




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