[Lkst-develop] 性能測定結果と改善案

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AKIYAMA Nobuyuki akiya****@soft*****
2002年 7月 17日 (水) 16:48:44 JST


秋山です。

性能測定した条件について補足します。

LKST(V1.1および1.2) は、ファイルへのロギングを行わずに
測定してます(ログデーモン lkstlogd は未起動)。
これは、LKSTを定常的に運用する場合で、最も性能が重要視
される使用方法です。

一方、参考に載せました LTT については、ファイルへのロギ
ング(実際の出力先は /dev/null )を行なっており、LKSTの測
定条件とは異なります。
これは、LTTでトレース採取する場合には、必ずファイルへロ
ギングしなければならない仕様のためです。

LTTのデータは、類似機能の参考データとしてご覧下さい。

以上


AKIYAMA Nobuyuki wrote:

> 秋山です。
> 
> WebBench を使った性能測定を行ないました。
> 結果と今後の改善案を示します。ご意見いただきたく。
> 
> [測定環境]
> ・サーバ:Pen3(700MHz) Xeon × 4CPU, メモリ1Gバイト
> ・クライアント数:32クライアント
> 
> [測定結果]
>  1秒間のリクエスト処理数をもとに、pure kernel に対する
>  オーバヘッドを算出した。
> 
>                    Req./sec      Overhead
>  pure kernle      5030            -
>  LKST V1.1        4403          12.5%
>   LKST V1.2        4635           7.2%
>   LKST V1.2 off    4911           2.4%
>   参考)LTT        3215          36.1%
> 
>  LKST V1.1 -> V1.2 で、 5.3% の改善。
> 
> [目標性能]
>  トレース採取時で、5%以下としたい。
>  また、トレース採取なしの場合で、1%程度。
> 
> [改善案]
> ・デフォルト採取イベントの見直し(削減) 
>  定常的に採取すべきイベントを見直し、削減する。
>  削減の方針としては、カーネルデバッグに必要なもののみを
>  残し、それ以外はデフォルトから外す。
> 
> ・インライン版HOOKマクロの改良
>  インライン版は関数版に比べて走行ステップが多く、使用頻
>  度も高いと思われる。改良し、走行ステップを減らす。
> 
> ・spinlockマクロのオプション化
>  spinlockマクロは、SMPカーネルで頻繁に動作するため、トレ
>  ースを採取しない場合でも性能負担になっていると思われる。
>  デフォルトでは、HOOK を入れず、kernel config 時に HOOK
>  を入れるかどうかを選択(ex.Spinlock debugging)するように
>   する。
> 
> 以上
> 
> 


-- 
秋山 延幸(AKIYAMA Nobuyuki)
富士通株式会社 沼津工場(D棟4F) Linux統括部)BCCプロジェクト推進部
E-mail:akiya****@soft***** Tel:055-924-7241(7551-5721)




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