点字ディスプレイでの文字入力
点字ディスプレイでの文字入力は、本家の開発が liblouis に依存しているため日本語化には技術的な困難が多いと思われます。 また、日本では市販のユーティリティで対応している利用者が多いと思われます。 NVDA日本語チームのSkype会議でのご意見も踏まえて、日本語チームとしてはまだ作業をしない(マイルストーン未定)ことにします。 引き続き、ご意見をお聞かせください。
点字での文字入力に関して、このチケットがいちばん最初のもので、 カバーされている内容が広いので、検討課題をここにコメントします。
検討課題:
(1) NVDA の点字ディスプレイからの文字入力を実現する方法が(KGSデバイスを前提にすると)以下の3種類ある。
(2) NVDA 本家版の KGS 以外の点字ディスプレイドライバでは、ドライバがアルファベット入力を行うような処理をしていない。
(3) 関連チケット
(4) キーボードからの点字タイプ方式の文字入力
(5) Windows 8 タブレット対応
訂正:
キーボードからの点字タイプ方式の文字入力
PC Keyboard Braille Input for NVDA
http://addons.nvda-project.org/addons/pcKeyboardBrailleInput.ja.html
本家 2017.3 で点字ディスプレイの文字入力が強化されるが liblouis に依存しているため日本語に関しては保留中。
GitHub での作業は未完成ですが jpbrailleinput ブランチをプルリクエストにしておきました。
https://github.com/nvdajp/nvdajp/pull/48
自動ビルドの対象になるので、ときどき実行ファイルの形式で評価していただこうと思います。
現状ではまだ「日本語6点情報処理点字」の入力は「あいうえお」しかできません。
藤沼さんに提供していただいた「日本語6点漢字」のデータを加工したものを、 新たに入力テーブルとして追加しました。 (出力テーブルとしてはまだ選択できません)
こちらでは pcKbBrl アドオンを使って 6-1-12 で「亜」が入力できるところまで確認しました。
いまのところ liblouis サブモジュールに手を入れないような実装になっています。
このチケットの過去のコメントに課題がまとまっているので、 こちらに 2017.4jp 以降に向けたタスクをまとめてみます。
(1) 本家の2級点字入力をベースとした日本語文字入力
現状 jpbrailleinput ブランチの作業: liblouis の点字入力テーブルで contracted = False とすると、入力した文字はすぐに入力される。 contracted = True にすると「7と8の点」を押すまで文字は表示されない。
できれば contracted = False で日本語の仮名文字が入力できるテーブルを実装したいが、 可能かどうかまだ調査中。
6点漢字を入力するテーブルは contracted = True に指定しないとうまく動かない。
6点漢字テーブルからかな文字のテーブルを外部参照するなど、 定義ファイルを効率的に構成することができるか?
数字、アルファベットなどのモード切替をどう記述するか?
(2) ブレイルメモ用のドライバ
本家の2級点字に対応できるブレイルメモの実験ドライバを追加した。
現状、深く考えずに親指を7と8の点に割り当てている。
7の点と8の点が左右の小指になっていれば、 ブレイルメモのスペースキーをそのまま生かすことができるし、 pcKbBrl アドオンと配列が同じになる。 (つまり海外で使われている機器と使い勝手が同じになると思われる)
いちおう作業に取り掛かっている:
https://github.com/nvdajp/nvdajp/issues/49
だが、例えば8点の漢点字入力をサポートするときには、 7と8の点をどの指に割り当てるのが一般的なのか?
入力テーブルの表記を「六点漢字」に修正した実験ビルド。
自動更新を無効にして使ってください。
点字ディスプレイでの文字入力サポートは本家 2013.1 のマイルストーンとなり、本家のチケット808で議論されています。
http://www.nvda-project.org/ticket/808
このチケットでは、この開発について日本語チームからの要望や日本語での動作について議論します。