日本語漢点字・六点漢字への対応
liblouis 日本語対応に向けた作業として取り掛かりやすいこともあり、 優先度をすこし高くしたいと思います。
本格的な作業は 2017.4jp あるいはそれ以降をターゲットにしますが、いちおうブランチを作りました。
https://github.com/nvdajp/nvdajp/tree/jpbrailleinput
liblouis を逆変換だけに使用しており、 「入力テーブル」「日本語」を選んで「あいうえお」の5文字だけ入力できる状態です。
ドットの番号の呼び方について NVDA はドキュメントも設定画面も入力ヘルプも「一番下がドット7とドット8」である。
川上式漢点字の説明の一例
http://www.kijineko.co.jp/node/890
一番上が「0の点」「7の点」とよばれていて、 文字の開始や終了を示す役割になっている。
他の資料も手元にあるので、あとで調べてみる。
日本漢点字協会「川上 漢点字」(2002年第2刷)を確認しました。 (以前ある人から寄贈していただきました)
やはり1の上の点が0の点(漢字の始まりを表す) 4の点の上が7の点(漢字の終わりを表す) と説明されていました。
一方で liblouis はこのようなドット体系を扱えないはずなので、 先日公開していただいた漢点字の liblouis テーブルを確認しました。
https://github.com/brlat/kantenji.utb/blob/master/kantenji.utb
まず1マスで1文字を表現する漢字に注目してみたところ、
sign 系 1347
と定義されているところは、 「川上漢点字」35ページ(JIS文字コード 374F)でも、 いわゆる NVDA や liblouis の表記方法での 1347 でした。 川上漢点字を liblouis 方式で記述したテーブルであることを確認できました。
ひらがなも確認してみたら、
sign あ 2 sign い 23
のように、ひとつ下にずらしたパターンで記述されていました。
ユーザーにとっての点の表現と内部処理の点の表記が一致しない、 ということについて NVDA としての仕様をどうするかが課題になりそうです。
日本語漢点字・六点漢字への対応(出力、入力)のご要望はときどき伺っていたのですが、 いままでチケットを作っていなかったようです。
たとえばチケット #28958 liblouisの日本語対応拡張 に取り組むにあたって、 日本語六点点字よりも漢点字、六点漢字のほうが手をつけやすいかも知れないです。。
開発に協力してくださるかたを募集したいと思います。